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和ろうそくの製造方法
和ろうそくの製法には「手掛け」と「型掛け」の2つの方法があります。 手掛けは、芯に蝋を手で塗り重ねていく方法です。明治以降徐々に廃れてしまいました。 いっぽう「型掛け」は、芯を入れた木型に蝋を流し込む方法です。この木型でさえ作る職人が少なくなり、このろうそくの木型に適した木材も入手が年々難しくなっています。こうしてさまざまな理由から金属製型を用いる和ろうそく屋さんが増えています。 小大黒屋商店では、木型の製造も内製化しており、あくまでも木型を使った「型掛け」製造にこだわり、後世に残す努力を続けています。
製造の流れ
芯つくり
竹串に和紙を巻き、芯を形成します。 その和紙の上からイグサ(※1)を巻きます。イグサは皮をむいた髄の部分を使います。
※1 灯心草(とうしんぐさ)のこと。福井ではとうすみと呼ばれています。
蝋付け
その芯を蝋につけます。十分蝋を吸わせてから芯を固めます。
流し込み
木型に芯を入れ蝋を流し込みます。
木型の製作には、だいたい2~3年の製作期間がかかります。かなりの手間と時間と、そして工夫の必要な作業です。この木型の製作に独自のノウハウがあります。
お尻を切り取る
蝋が固まった後、蝋のはみ出たお尻部分(※2)を温めた包丁でそぎ落とします。
※2 蝋のお尻とは、燭台にのせる部分です。
木型からはずす
蝋が固まったのを見計らい、1本ずつ型からはずします。
整える
型から抜いた和ろうそくの形を整えます。この後、1ヵ月から2ヵ月寝かせ、ようやく完成となります。
上掛け
朱ろうそくは、整形してさらにもう一回上掛け(※3)をします。
※3 上掛けは外掛けともいいます。息を止めて神経を集中し、一定のスピードで漬け込み、引き上げます。色ムラ、段差ができないよう温度管理に気を遣います。
検品
検品、袋詰めして梱包します。検品が一番大事です。
抜き取り燃焼テスト
毎日一定数を抜き取り燃焼テストを行い品質のチェックをしています。